カモミールってどんなハーブ?
カモミールはヨーロッパ原産のキク科の植物で草丈が30~60㎝に成長します。
カモミールの歴史
カモミールの歴史は古く、4000年も前から利用されてきました。古代ギリシャ人のディオスコリデスが書いた『薬物誌』には、カモミールについての記載があり、そのことからも紀元前から薬用として使われていたことがわかります。古代ギリシア人は、その香りが落ちたりんごの実に似ていると考え『大地のりんご』を意味する”khamaimelon”と呼びました。
日本では『カミツレ』、中国では『母菊』と呼ばれます。
江戸時代の日本では西洋医学が主流になり、西洋の医学書や生薬の教科書にカミツレ(カモミール)が薬として紹介され、日本各地で栽培されるようになりました。江戸時代にオランダから取り寄せて栽培したということが最も古い記録として残っています。
カモミールの種類
カモミールには、ジャーマンカモミールとローマンカモミールがあります。
これは、ローマンカモミール。寒さの中、枯れずに生きていました。まだ身を縮めていますが、暖かくなるとぐんぐん葉を伸ばして成長していきます。
ジャーマンカモミールは1年草。
ローマンカモミールは多年草。
という違いのほかに、香りにも違いがあります。
ジャーマンカモミールは、花の部分から甘いリンゴのような香りがします。
ローマンカモミールは、葉っぱの部分からお花のような香りがします。精油そのものの香り!(当たり前ですけど(^▽^;))
この2つの香りは、全く違う香りです。
実は、この2つのカモミールは属が異なっていて、
香りだけではなく成分にも違いがあります。
成分が違うから、香りも違いがあるのですね!
ジャーマンカモミールは、シカギク属(Matricaria)。
地中海地方とアフリカ南部に50種類ほどが分布。
ローマンカモミールは、カミツレモドキ属(Anthemis)。
西アジアや地中海沿岸地域に110種ほど分布。
園芸品種には、ノンフラワーカモミール、クリーピングカミツレ、ダブルフラワーカモミールなどがあります。
カモミールの成分
【ジャーマンカモミール】
水溶性成分は、フラボノイド(アピゲニン、クエルセチン、ルテオリン)が含まれています。これらの成分は、抗酸化、抗動脈硬化、抗不安などの効果があります。
脂溶性成分は、アズレン誘導体、ピサボロール誘導体が含まれます。
アズレンやビサボロールは、粘膜に対して抗炎症作用があることが証明されています。
【ローマンカモミール】
水溶性成分は、カマメロサイド、タンニンを含んでいます。
脂溶性成分は、アンゼリカ酸エステル、抗痙攣ケトン類のピノカルボン、α‐ピネン、β‐ピネン、リモネンが含まれていて、抗痙攣作用、鎮静作用、抗炎症作用があり、精神的な鎮静、痒みや炎症、皮膚疾患、消化器疾患などに用いられます。
炎症を抑える働きがあるのは、脂溶性成分(精油成分)なので
カモミールをオイルやアルコールに漬け込むことで、精油成分を抽出して利用することが可能になります。
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